本日公開されたコモサスとトモタクの 2ファンドに投資しましたので、概要や投資の決め手を紹介していきます。
ついでに今回の投資のポイントでもあるマスターリース契約についても解説していきます。
COMMOSUS:東京都世田谷区一棟マンション再生事業ファンド
案件概要
- 募集総額 : 2,000万円
- 最低投資金額 : 1万円
- 予定利回り : 7.0%(税引前)
- 運用期間 : 9ヵ月
借手である株式会社センチュリオン(不動産売買・仲介業、2008年創業、15期連続黒字)に対して、同社が保有する一棟マンション(以下三軒茶屋プロジェクト)のバリューアップ費用を貸し付けるファンドです。
所謂不動産クラウドファンディングではなく、貸付型クラウドファンディング(=ソーシャルレンディング)で、不動産等の担保が設定されていない点で注意が必要ですね。
ただし、個人による連帯保証が設定されており、後述しますが、借入額が少額であることから考えてもリスクはそれほど高くないのでは…?と感じました。
投資の決め手
今回は、20万円出資しました。応募の決め手としては、以下の3点です。
- 現在のCOMMOSUSへの投資中金額が30万円と少額である(事業者リスク分散ができる)
- COMMOSUSでのデポジットが20万円残っていた(資金回転の効率化)
- 募集総額が2,000万円と少額かつ、資金使途が明確にされており、借手による過剰な借入の可能性が低いと判断した
上2つは私の個人的な余剰資金等の状態ですので、3つ目のポイントが一番重要です。
案件公開当初から「募集総額が少額だし、一瞬で満額になりそうだなぁ」という印象でしたので、開始時刻にPCに張り付いていましたが、やはりあっという間に満額でした。
今回の資金使途である三軒茶屋プロジェクトでは、既に買付の申し出が2件ある状態とのことで、出口が見えているのが好材料。
また、このプロジェクトで必要となった資金については、既に借手の自己資金で支払い済みであり、今回のファンドにより付け替える形のようですので、「絶対にこのファンドが組成できないと困る!」というような追い詰められた状況ではないというのも安心材料です。
TOMOTAQU:トモタクCF21号(玉川上水)
案件概要
- 募集総額 : 1億2,150万円
- 最低投資金額 : 10万円
- 予定利回り : 5.7%(税引前)
- 運用期間 : 6ヵ月
玉川上水駅徒歩10分の一棟マンションを対象とした不動産クラウドファンディングです。6ヵ月と運用期間が短めなのがうれしいですね。
本当は今回の募集は見送り予定でしたが、昨日FUELから大型償還がありましたので、余剰資金を入れることにしました。
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投資の決め手
トモタク への投資は現在150万円。1事業者当たり100万円程度に抑えるようにしているので、今回は見送る予定でした。しかし、急遽余剰資金ができたので、浮かせておくのはもったいないと感じてしまい投資しました。決め手としては以下の3点です。
- キャンペーンが開催中
- 運用期間6ヵ月・インカムゲイン型で手堅い印象
- 空室が発生した場合に備えたマスターリース契約あり
私が投資しているトモタク のインカムゲイン型案件には、すべてマスターリース契約がついています。不動産クラウドファンディングに投資しているとよく耳にするワードである「マスターリース契約」について、自分用に仕組みをメモしておきます。
マスターリース契約とは?
不動産オーナーが入居者や店舗等に部屋を貸し出す場合、オーナーから第三者に直接貸すパターンと、不動産会社を仲介するパターンがあります。前者はいわゆる大家さんで、後者の方がより一般的で馴染みがあるのではないでしょうか。今回の案件も後者のパターンです。
不動産会社を仲介する場合、不動産会社に物件を一括で貸出す契約(=マスターリース契約)を結ぶことで、稼働状況にかかわらず賃料収入を得ることができます。この仕組みがいわゆる「空室保証型」です。上記の契約全体をサブリースと呼ぶこともあります。
ちにみに、これとは対照的に、入居状況に応じて賃料収入が得られる仕組みは「実績連動型」と呼ばれます。
この説明だけでは「マスターリース契約って不動産会社にとってメリットあるの?」と感じますので、オーナーと不動産会社の両目線でのメリット・デメリットをまとめておきます。
マスターリース契約のメリット・デメリット
不動産オーナー | 不動産会社 | |
メリット | ・不動産会社(通常は兼ねて管理会社)に物件管理~入居者探しを任せられる ・一括貸しにより空室でも賃料が入る ・空室にかかわらず収入が安定するため、長期的な返済計画や経営計画が立てやすい | ・管理手数料(賃料の15%程度が一般的)を受け取れる ・一括借上げにより費用を抑えられる |
デメリット | ・管理手数料を取られる(賃料の15%程度が一般的) ・空室が出てもすぐに埋まる人気物件の場合、実績連動型に比べて稼働率に対して収入が少ない | ・空室が出た場合にも賃料を支払う必要がある ・稼働率を上げるため、管理業務や入居者探しを行う必要がある |
一言でまとめると、「空室がどの程度出るかによって、オーナーと不動産会社どちらによりメリットがあるかが決まる」ということです。
誤解を恐れずに例えるなら、早死にしたら黒字、長生きしたら赤字になる生命保険と本質は同じですね。
マスターリース契約の注意点
2018年に、投資用物件に対するサブリース契約を行っていた不動産会社が倒産し、多くの不動産オーナーが自己破産に追い込まれた事件がありました(いわゆる「かぼちゃの馬車事件」)。
この事件をきっかけに、サブリース業に対する規制が強化され、2022年12月15日より「サブリース事業の適正化のための措置」が施行されました。少しずつ不動産オーナーを守る法律の整備が進んでいるため、事件の概要だけを見て「マスターリース契約は危険!」と判断するのは間違っていると私は思います。
しかし、契約で空室保証という言葉が使われていても、空室が長期間続けば不動産会社はオーナーに対して、家賃の減額を要求できることは裁判所が判断しています。
マスターリース契約が完全な空室保証ではないことは、覚えておく必要があります。