何かと話題のクラウドバンクから償還があり、まさかの臨時ボーナスが入りました。為替の影響が良いほうに転がった結果、最終的な利回りは58.73%となりました。
海外投資の醍醐味「為替差益」
今回償還されたのは「円投資 カリフォルニア不動産ローンファンド第208号」で、為替ヘッジを行わないファンドです。…と、言われてもピンとこないですね(私もです)。折角なので調べてきちんと理解しようと思います。
為替リスクとは?
為替ヘッジを理解するためには、まず為替リスクについて理解する必要があります。今回償還されたファンドのような海外不動産への投資を行う場合、通常はその国の通貨で投資を行います。そのため海外投資ファンドには、①ファンドが無事償還されるか(案件リスク)と②元本償還時の為替レートがどうなっているか(為替リスク)の二つのリスクがあることを認識しておく必要があります。
例えば今回のファンドの場合、2021年9月にUSD1=JPY110程で15万円を投資し、運用が終了した2023年5月末時点での為替USD1=JPY140で償還された結果、償還金は15万円*140/110=19.1万円となりました。その結果、ファンドの分配金とは別に4万円の為替差益が発生したのです。
当然、運用開始時と償還時の為替レートが逆であれば、償還金は15万円*110/140=11.8万円となり元本割れしてしまいます。即ち、海外投資を行う場合、運用開始時より終了時が円高になればマイナスの影響があり、円安になればプラスの影響があります。
為替ヘッジとは?
為替ヘッジとは、為替変動による影響を抑える仕組みのことです。将来交換する為替レートをあらかじめ予約する取引(為替先物予約)を行うことで、運用開始時と終了時で為替変動による元本毀損のリスクを抑えることができます。ただし、この為替先物予約には費用(為替ヘッジ・コスト)がかかるため、ソシレンの案件ではコストが利回りに影響します。
実際に、今回のファンドが予定利回り4.7%であったのに対し、私が以前投資した「円建カリフォルニア不動産ローンファンド(為替リスクなし)第19号」は予定利回り4.2%と低く設定されていました。
名前がよく似た二つのファンドですが、為替ヘッジなしの商品は博打に近い印象があり、全く別物です。今回の為替差益は、「円建てで海外不動産に投資できるなんて便利だなぁ…」と思考停止で投資した初心者のビギナーズラックということにしておきます。海外案件に投資される方はご注意を!
ちなみに私が3件・90万円程度運用中のTECROWDの案件は、対象不動産の購入や賃料の授受等、取引の全てを円建てで行うことで為替リスクを回避していますので、初心者にも比較的おすすめです。
▼海外の不動産にも投資できるのはTECROWD!
クラウドバンクへの投資状況
クラウドバンクは、私がソシレン投資を始めてすぐに開設した事業者の一つで、最盛期には100万円以上運用していました。累計分配額は104,108円になっています。
一時期は投資家が集中し過ぎたため、先着式案件が減ったり、募集予告メールの送信を取りやめたりしていました。私自身は、その頃からクラウドバンクへの出資頻度が下がり、現在にいたります。
今回の償還で運用残高はゼロになりました。話題になっている遅延案件の終息を確認したら、投資を再開しようと思います。
遅延案件についての感想
遅延&連帯保証人詐欺疑惑で話題のクラウドバンク。結構衝撃的な内容で、いろいろなブロガーさんが解説してくださっているので、興味ある方はぜひ検索してみてください。
「連帯保証会社の応接室で対応されたら、連帯保証契約と議事録が偽造されてるなんて思わないよな…」と、クラウドバンクが偽契約を見抜けなかったことに同情はしますが、そもそもの貸付先であるDR社への督促や、担保不動産の売却進捗状況はどうなっているんでしょうか。そちらの進捗も同時並行でお知らせしてほしいものです。