不動産クラウドファンディング事業者が増えてきたこの頃、案件数も増えて選べるようになってきましたね~。
そんな中、ちょこちょこ見かける「2号事業」の表記…。意味を理解していますか?
今回は不動産クラファン投資を行う上で知っておくべき基礎知識をおさらいしておきます。
不動産特定共同事業の種別
不動産クラウドファンディングは、対象不動産を小口化して販売することで個人投資家が不動産投資を行い易くする仕組みを指します。
そして、この事業には不動産特定共同事業法(以下 不特法)の免許を受ける必要があり、以下の4種類の免許があります。
- 1号事業:不動産特定共同事業契約を締結し、契約に基づいて運営される不動産取引から得られる利益を分配する
- 2号事業:1号事業者の契約を代理または媒介する
- 3号事業:特別目的会社(SPC)を介した特例事業スキームを利用して不動産特定共同事業を行う
- 4号事業:3号事業者の契約を代理または媒介する
基本的に1号と2号、3号と4号の免許をセットで取得している事業者が多いです。
私が口座開設している事業者の多くが1号・2号事業の免許を取得しています。
3号・4号のSPCを介した特例事業スキームを使った事業は、倒産隔離・レバレッジをかけやすい(金融機関からの借り入れに有利)などの利点がありますが、そのために特別目的会社を作ることから手間もあり、大規模な物件を扱う事業者が多い印象です。
これらの免許を受けた事業者一覧は国土交通省HPにて公開されています。
一部抜粋するとこんな感じ…管轄別で許可種別がわかるようになっています。

▼東証プライム上場の穴吹興産が運営する不動産クラファン!(公式サイト広告リンク)
2号事業の事例
現在、大家.comやゴールドクラウドで「2号事業」と明記された案件が出ています。


以前にも解説記事(2024年2月7日公開「コモサスとCOZUCHIとTRIAD…関係性を解説!」)を書いているのですが、1号案件と2号案件では性質が違います。
現在募集中の大家.comFunFund#10を例にしましょう。
大家.comは1号と2号の免許を持っています。1号事業者として自社で不動産を取得して案件を組成することもできますし、2号事業者として他の1号事業者の案件契約を代理・仲介することができます。
▼手軽に始める大家さんがコンセプトの大家ドットコム(公式サイト広告リンク)
現在募集中のFunFundシリーズは、1号事業者である株式会社フロンティアハウス(神奈川県・都内を中心に不動産サービス事業を展開)が2号事業者である株式会社グローベルス(=大家.com)に不動産特定共同事業契約の営業・仲介を業務委託している案件です。
そのため、不動産の運用自体に大家.comはかかわっておらず、あくまでプラットフォームとしてファンド募集の場所を提供しているだけです。
「大家.comを信頼して、これまで何度も出資している」という方も、2号事業に関しては大家.comだけでなく、業務委託元の1号事業者の信頼性も検証しなければならない点に注意してください。
もっとも、「2号事業者として仲介しているだけだから、募集内容は確認してません!」という姿勢だと、元本毀損があった場合に信頼性に傷がつきます。ですので、2号事業者自身も委託元の案件内容を吟味しているとは思います。
私が利用している事業者の中でも、前述の大家.com・ゴールドクラウドの他、LIFULL不動産クラウドファンディングなどが2号事業を組成しています。
特にLIFULL不動産クラウドファンディングは審査レポート機能などにより、審査内容を投資家に公開する姿勢を見せています。
▼東証プライム上場LIFULLグループが運営!ついに不動産クラファン参戦!(公式サイト広告リンク)
1~4号事業それぞれに特徴がありますので、正しく理解しておきましょう!
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