6/12(月)に運用中のロボットアドバイザーの一つWealthNaviを解約しました。解約の理由や、解約時の注意点をまとめておきます。
WealthNaviを解約した理由
解約の理由は大きく以下の2つです。決してWealthNaviの運用に不満があるわけではなく、外的要因からなるものであることは明言しておきます。その証拠に、2021年5月から運用を始めて約2年で成績は+12.11%となっています。
理由1:新NISAの非課税運用枠を利用した方が得だから
先日、新NISAの活用計画について記事にしたとおり、非課税運用枠が大幅拡大されたためWealthNaviで課税されたまま運用を続けるのは得策ではないと判断しました。
WealthNaviは「おまかせNISA」機能があり、現行の一般NISAの非課税枠を活用して、年間120万円まで運用を行うことができます。
しかし、このおまかせNISA機能を使うためには、現在開設中のNISA口座を廃止して、WealthNaviにNISA口座を開設しなおす必要があります(NISA口座は一人一口座のみ)。
非課税運用枠全額をWealthNaviでお任せ運用したいという方には良いのかもしれませんが、私は金融商品を自分で組み合わせて選びたい派ですので、この選択肢はなくなりました。
私のように既にNISA口座を開設済み(私はSBI証券で開設)の方には非課税枠活用がしにくい一方で、まだNISA口座を開設していないという方にとっては、WealthNaviにNISA口座を開設するというのも一つの手だと思います。
ちなみにWealthNaviは、新NISAに向けて対応できるように準備を進めているようです。
理由2:もう一方のロボアドであるROBOPROが優秀だから
毎月の運用状況でも紹介していますが、私はWealthNaviと同じ2021年からROBO PROでも投資をしています。こちらは積立ではなく一括投資ですので、単純比較はできませんが優れたパフォーマンスを出しています。
金融庁が2023年4月21日に公表した「国内運用会社の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)の測定と国内公募投信についての諸論点に関する分析」において、主な投資一任型ロボアドバイザー5社の比較でROBO PROが累積リターン・シャープレシオともに1位であったことが分かりました。(2022年末時点、過去3年のデータで比較)
累積リターンは意味そのままですが、シャープレシオはあまり聞きなじみがないですね。簡単に言えば、とったリスクに対して得られたリターンどの程度であったかを測る指標です。以下の計算式によって、リスクを同程度に調整した場合に得られるリターンを数値化するので、シャープレシオが大きいほどリスクに対するリターンが大きいことを意味します。
例えば、利回りは高いが評価額変動が激しい投資商品Aと、利回りは中程度で評価額変動が小さい投資商品Bを比較することを考えます。以下の条件で計算してみます。
銘柄 | 投資商品A | 投資信託B | 預貯金 |
利回り | 12% | 7% | 0.1% |
標準偏差 | 10% | 5% | – |
投資商品Aのシャープレシオは、(12-0.1)/10=1.19
投資商品Bのシャープレシオは、(7-0.1)/5=1.38
シャープレシオの大きい投資商品Bの方が運用効率が良いと言えます。これを踏まえてROBO PROのシャープレシオを見てみると、「ロボアド投資はROBO PROに絞ってもいいかも…」と思えてきましたので、WealthNaviを解約してROBO PRO1本にしました。
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解約時の注意点
投資商品を解約するときの注意点は以下の二つです。
- つみたて設定をしている場合は、必ず積立解除をしてから解約する
- 売却依頼から売却日までは評価額が変動するので、為替や株価が大きく変動する可能性がある日は避ける
積立解除については言わずもがなですが、売却依頼日から実際の売却日までリスクは見逃されがちです。直近でいえば、以下の会議等の開催が予定されています。
- FOMC(連邦公開市場委員会):6/14~15
- 日銀金融政策決定会合:6/15~16
- ECB理事会(欧州中央銀行理事会):6/15
- 英国金融政策委員会:6/22
- 米国雇用統計:6/2、7/7など(月初の金曜日)
これらの日付は、大きな為替変動等が予想されますので避けた方が無難だと思います。私の場合はFOMC開催前に売りたいと考え、6/12に売却を依頼し、6/15には口座に振り込まれました。また、売却時には源泉徴収・売却前日までの運用手数料などが引かれますので、注意してください。
出金した金額を元手に、新NISAに向けて商品を検討していこうと思います。